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商品紹介|久留米かすり「矢鱈縞」


今週の商品紹介は野村織物の看板商品「反物(生地)」です。
反物は「たんもの」と読みます。数量の単位を「反」で表し、今も一反・二反と数える久留米かすり。一反は和服(着物)一着分を表し、12mです。呉服用語ですね。織物を示す「呉服」という言葉も、今ではあまり聞きなれない方も多くなっているのではないでしょうか?

着物幅と言われる久留米かすりは小幅の織り物で、幅37.5~38㎝の生地です。古くから使われる織機の幅が、この幅ですからこれ以上の幅がある場合は、久留米かすりとは言いません。(織りの種類によっては約40㎝まで幅を出すことは可能ですが、織機は同じものを使用します)
ですから、久留米かすりの定義のひとつに「小幅織り物であること」という条件があります。

似ている名称に「久留米織り」がありますが、久留米かすりとは異なり広幅の生地です。とは言っても製品になると小幅の生地か広幅なのか、分からないとおっしゃる方も・・・。

さて、そんな豆知識も織物を知る上では基本となりますが、野村織物は明治31年創業以来久留米かすり一筋の織元です。最も得意とするのはもちろん生地作り。久留米かすりの製造です。特に、染色の工程を外注せずに自社で行う数少ない織元のひとつですので、色づくりは無限にできますし、豊かな色づくりと得意とし「のむらカラフル」と呼んでいて(私が勝手に)、お取引先からの希望の色を細やかに表現できるのは、自社染色を行う強みだと思っています。
とは言うものの、色は染料の配合によって作られますが、季節や気候・気温や湿度によっても異なる生き物のようなものと染色を担当する代表は言います。だから面白い!とも。
その上、久留米かすりはタテ糸とヨコ糸によってさらに色遊びを楽しめる魅力的な織物だと思っている私は、同じ色のタテ糸でも異なる色のヨコ糸を重ねることで想像もしていなかった色ができることに毎度興奮するのです。

今日ご紹介する商品は「矢鱈縞」という柄。やたらじまと読みます。
縞(しま)の一種ですが、一定間隔で並ぶストライプとは見た目も異なります。縞の間隔が不均一に並び、それによって色の配列も自由に楽しんでいるのが野村織物の矢鱈縞。
例えば、

久留米かすり矢鱈縞

久留米かすり〈矢鱈縞|黒×薄群青〉は、たて糸に黒と薄群青色、よこ糸に黒の糸を使用して出来たもの。2色づかいの縞です。

また、
久留米かすり縞

久留米かすり〈矢鱈縞|青磁×藍〉は、薄藍色、浅葱(あさぎ)色、青磁(せいじ)色、鉄紺、錫(すず)色の実に5色ものたて糸を使っていますので、より面白みが増す生地が出来上がりました。

縞は和裁にも洋裁にも重宝され、小物づくりにも柄が活かしやすいとのお声を多数いただいていますが、個人的には男性の作務衣や和服にすると、とても粋だと感じています。我が家では、子供たちの布マスク作りにも重宝しましたよ。
柔らかで、肌馴染みの良い綿100%の久留米かすり。自慢の反物のひとつ「矢鱈縞」の紹介でした。

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https://nomuraorimono-shop.com/?mode=cate&cbid=2498911&csid=0&sort=n
是非ご覧ください。

以下でもご利用いただけます。
◆Creema店https://www.creema.jp/c/nomuraoriomono_shop

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